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『がまの王子はわがまま王子。すいすい泳ぐミズスマシ、
ぴょこぴょこ泳ぐアメンボ家来に今日もまたまたはっぱの上から
意地悪命令を出してます。
俺は腹が減ったぞ!蜂の子を取って来い!!』 |
* * *
「仏壇見せてください」
浩二の元へ突然の訪問客。杖をついた老人だった。
一人暮らしをするため引越しの準備をしていた浩二。
押入れには両親から押し付けられた仏壇が居座っていて、
そこには知らない老人の仏頂面があった。
彼は少しづつ、少しずつ語り始めるのだ。
「お前が私を知ってるってだけで腹が立つ!」
仏壇の男の口癖らしい。老人はこの男を知っているのだ。
成る程、見た目どおり相当人間嫌いの頑固親父らしい。
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「お時間さえ宜しければお話致しますよ?」
仏壇と一緒にあった千切れて読めなくなっているボロボロの絵本。
『ガマ王子VSザリガニ魔人』
浩二は聞く。 「すっきり爽やかになりますか?」
窓の外を眺める老人。 |
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「私があの人と出会ったのもあの病院だったんですよ」
老人は静かに語りだす。もう戻らないあの日々を。奇跡のようなあの日々を。
これはある少女と偏屈頑固親父のほんの数日のお話。
『”意地悪なガマ王子は―――気づいたのです。一人ぼっちの自分に。”』
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